特急列車運行で飯田線普通列車が受ける

恩恵と、さらに求められる諸施策





飯田線に特急が走ることにより、飯田線内の普通列車にもメリットが発生します。
端的にいえば所要時間の短縮です。特急列車のスピードアップのために実施される
各種改良の効果が、同じ線路を走る普通列車にも波及するからです。

しかし、各駅停車の遅い普通が数分速くなっても、インパクトはありません。
同時に他の施策も実行し、飯田線が生まれ変わることをアピールできなければ
飯田線に短距離利用の旅客は戻ってきません。



1.使いやすいダイヤ――パターンダイヤ

「どの時間でも、○○分に駅に行けば電車に乗れる」
これがパターンダイヤです。ダイヤグラムが単純なため覚えやすく、電車が大変使いやすくなります。

しかし、今の飯田線のダイヤグラムはそうではありません。
駅を何分に発車するかは列車によって違います。
また、所要時間も列車により違う場合が多々あります。

鉄道は環境に良いといっても、使いやすくなければ住民は利用しません。
県、自治体、そして住民自身がJRと協議して利便性を高めていく必要があります。



2.車両の更新


119系


現在、飯田線で使用されている車両は、画像の119系です。
飯田線の為だけに造られた車両ですが、性能不足は否めません。
また、1982年に製造が始められてから既に25年以上が経過しています。

いずれ車両の更新が行われる時が来ますが、その際により高性能な車両
すなわち、JR東海で現在製造されている、新型の313系に置き換わることが理想です。


313系


民営化以降に製造された車両で、飯田線の飯田駅以北で日常的に運用されているのは
この313系のみです。現在は、快速「みすず」を中心に、普通列車にも使用されていますが
とても乗り心地が良く、快適です。また、119系に対し圧倒的な性能を持っています。


  119系
(2両編成)
313系
(2両編成)
最高速度
( q/h )
100 130
加速度
( q/h/s )
1.6 2.7
モーター出力
( kW )
440 740
編成重量
( t )
77〜79.7 68.2


特に、軽い車体と強力なモーターにより生みだされる高い加速力は
駅と駅の距離が短く、また急勾配の多い飯田線には最適といえます。

このことから、飯田線の普通列車が全て313系に置き換われば、
それだけで所要時間がかなり短縮できるといえます。


飯田線特急の運行に当たり実施された各種改良の効果を合わせれば
その効果はより大きくなります。いずれ、シュミレートにより数字を算出してみたいと考えています。

車両の更新はJR東海の判断で行われるものですが
313系による置き換えが実現すれば、飯田線普通列車の利便性は革命的に向上します。
先のパターンダイヤと同様に、少なくとも県や自治体からの働きかけは行われるべきでしょう。





戻る